私もワクチン受けられますか?2021/05/21
病気があるから受けられないのではないかと心配する方
糖尿病や高血圧症を始めいろいろな病気を抱えて生活していらっしゃる方はたくさんいらっしゃいます。当院でもそのような方の定期処方や定期検査の診療を行っています。「病気があるからワクチンが受けられないのではないか?」とたくさん相談があります。
結論
妊娠中(妊娠中については2021年9月1日取り消し)、免疫不全(抗がん剤を投与中、ステロイドを大量に投与中、AIDS発症など)を起こしている状態、今回の新型コロナウイルスワクチンのアレルギー(1回目の投与のときにはわかりません)でなければ、ワクチンを打ったほうが良いです。ワクチンは絶対安全というものではありません。
病気のある、ないに関わらず、ワクチンのためにアレルギー症状を起こす人は報告されていますので、ワクチンは絶対に安全というものではありません。ただし、その副作用は主にアレルギー反応であり、糖尿病とか高血圧とかそういった生活習慣病のあるなしは基本的には関係ありません。アレルギー疾患を抱えている人は理論的には不利ですが、そういった方々のリスクも高くないリスクと考えられます。
危険性をどれくらい見積もるか
健康な方と比べれば病気を持っている方は新型コロナウイルスワクチン投与のリスクが高いと一般的に考えられます。その一方で病気を持っている方も新型コロナウイルスワクチン投与はそこまでリスクは高くないと考えられます。一見矛盾するこの2つは同時にありえます。それを以下の様に例えてみました。
ご家庭に備え付けるコンロにはIHコンロとガスコンロがあります。
IHコンロと比べればガスコンロはリスクが高いと一般的に考えられます。その一方でガスコンロもそこまでリスクは高くないと考えられます。一見矛盾するこの2つは同時にありえます。 ガスコンロだからといって、特別危ないとは思わないですよね。
ワクチンを必要以上に恐れずに、適切に恐れながら打ちましょう。
ワクチンは無防備にいいかげんに打っていいというわけではありません。慎重に、よく考えて受け入れていただきたいです。どうしても打ちたくないという方はいらっしゃるでしょうし、その決定は尊重されるべきです。
しかし、感染症の性質上、人から人に伝染るからウイルスがいつまでものさばっているのです。一人でも多くの方にワクチン接種にご協力いただき、少しでも新型コロナウイルスでの死者を減らしたいと思います。
2021年5月21日 矢ヶ部医院 矢ヶ部伸也
2021年9月1日 一部改編
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