佐賀市木原の矢ヶ部医院│医療法人純伸会

新型コロナウイルスワクチンを打つか打たないか


いつも矢ヶ部医院をご利用いただきありがとうございます。

新型コロナウイルスワクチンを打ったほうがいいかどうかについて多数ご相談が寄せられておりますので、方針について現在の私の考えをお示しします。

結論

「新型コロナウイルスワクチンはほとんどの方が打ったほうが良い」というのが結論です。

新型コロナウイルスワクチンを打たないほうが良い方

1.新型コロナウイルスワクチンを打った際にアレルギー反応が起こった方

2.妊娠している方、またはその可能性が高い方(今後の研究結果で変わる可能性があります。) (※2021年9月1日取り消し)

(※2021年9月1日追記;妊娠中の女性や授乳中の女性についてもワクチン接種が推奨されています。)

3.抗がん剤投与、ステロイド投与、AIDSなど免疫異常をきたすような状態の方(効果が確実でないかもしれないため。打ったほうがいい場合もたくさんあるので、個別に医師にご相談下さい。)

4.薬剤の多くにアレルギー反応があり、新しい薬の投与が困難と判断される方

5.新型コロナウイルスで死んでもよい方(普通はそういう方はいません)

新型コロナ感染症がなぜ恐ろしいか

新型コロナウイルスに感染した場合に確立した特効薬などはありませんので、現在でも新型コロナウイルスで重症感染を起こした方の数割は亡くなっています。新型コロナウイルスに感染した方の約2割はほとんど症状がない一方で重症化して亡くなる方もいらっしゃるのです。最近では変異株が増えており、イギリス型やインド型の変異株は感染性が高いと言われておりますし、カリフォルニア型は日本人の死亡率を上げる可能性があると言われているので、今後はますます死者が増える恐れがあります。

新型コロナウイルスワクチンの効果

アメリカ合衆国やイスラエルの感染状況の分析から、新型コロナウイルスワクチンは感染症の発生を抑えることが可能ですし、新型コロナウイルスワクチンはそういった変異株にも一定の効果を示すことがほぼ間違いない状況です。

新型コロナウイルスワクチンの副作用リスクをどう考えるか

現在のところわかっている統計では、新型コロナウイルスワクチンを打つと100万人あたり72人の方が強いアレルギー症状(アナフィラキシー)が起こったと言われていますが、全員回復しておられるそうです。

佐賀県は人口約80万人ですが、年間約40名の方が交通事故で死亡されています。2万人に1人が1年間に交通事故で死んでいるのです。100万人に72人のアナフィラキシー反応が起こったとしても交通事故の死者の確率の約2倍でアレルギー反応が起こる(しかも治る)というだけです。ワクチンの副作用が怖くて打てないという方は、道路が怖くて歩けないと言わなければなりません。普段、人間の生活には意識しにくいかもしれませんが、こういったリスクを抱えているのです。ワクチンのリスクは、普通の日常生活に転がっているこのようなリスクと比べてそんなに高いリスクではありません。

私(矢ヶ部)も本日ワクチン1回目の接種を行いましたが、注射したところがちょっと違和感がある程度で、他にはどうもありません。

副作用が絶対にないというものではないので、最終的にはご本人が接種を受けることを納得しなければなりませんが、上記のことから、普段意識せずに受け流しているリスクと同程度と考えていただければ、殊更に怖がる必要はないと思います。万一のアナフィラキシー症状にきちんと対応出来る医療機関で受けていただければ大丈夫です。

結論

新型コロナウイルス感染症で死者が出ている現状を鑑みると、ワクチンを打たないということは医学的には非合理的であり、5.で冗談として挙げましたが、コロナウイルス感染症で死んで良い人などいません。打たないほうが良い人は上記1,3,4に当てはまる方に限られており、それ以外の方は全員ワクチンを打つべきです。

 

2021年4月30日 矢ヶ部医院 矢ヶ部伸也

2021年9月1日一部改編

 

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