佐賀市木原の矢ヶ部医院│医療法人純伸会

たばこは怖い 2022


こんにちは。矢ヶ部医院の院長矢ヶ部伸也です。

2022年6月16日に中学生を対象に防煙教室を行いました。

その際の資料を添付します。たばこは怖い2022

たばこは様々な病気の原因となりますので、たばこを吸わないことが大切です。現在たばこを吸っている方は是非やめましょう。

たばこの害の不可逆性

たばこの影響で様々な害が起こりますが、主に3つの部分で体に悪影響が起こります。

  1. 肺胞に影響が出て肺気腫になる
  2. 遺伝子に傷をつけてがんの発生率が上がる
  3. 血管を収縮させて毛細血管が潰れてしまう

これらの影響の多くは少しずつ蓄積していく変化で、最初のうちはどうもありません。たばこは有害と言われてもピンとこないでしょう。

ところが5年、10年、15年、20年とそう言った害が蓄積していくことで病気が起こってきます。

そして、病気が起こった時や起こりそうになった時に治そうと思っても、治せない状態になってしまうのです。

例えば1.の肺胞についてはたばこの煙に含まれる大量のpm2.5が肺胞に到達することで肺胞壁が破壊され、溶けてなくなります。溶けてしまった肺胞の壁は再生することはありません。指を切断してしまうと指が生えてこないのと同じようなことです。ただし、肺は余裕がたくさんあるため肺胞が溶けても最初は気づかないのです。息が苦しくなってきてから、やばいと思って禁煙したり、病院に通ったりしても症状を緩和する治療はいくつかありますが、根本的に治すことはできません。悪化してしまうとその後一生苦しむ羽目になります。

肺気腫のために苦しくなった田中さんの話はこちら

2.のがんについてもたばこに含まれる発がん物質が遺伝子の変異を少しずつ起こして5年、10年、15年、20年と時間が経つにつれがんが起こってきます。

たばこと発がんの関係を説明する動画はこちら

我々医師は、たばこの影響で病気になってしまって苦しんでいる人をたくさん見ています。また、そういった病気が治らないことで患者さんが苦しむのを見て医学の無力も痛感します。

苦しくなるとわかっていて吸うのであれば、そう言った覚悟をして吸うなら仕方がないとは思いますが、今たばこを吸っている人たちは10年後、20年後に陸で溺れるような苦しみ、一生逃れられない苦しみの可能性を本当に理解しているのでしょうか?もし理解していたら、そんな苦しみを味わうくらいならたばこをやめると考えるはずです。

たばこは是非やめましょう。

 

2022年6月20日 矢ヶ部医院 矢ヶ部伸也